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2016.3月7日~22日
【場所】 新宿マルイ メン 1階 イベントスペース 新宿マルイメン
●内容●
【職人によるオーダー受注会】
新宿マルイメンが新春商品の紹介でこだわり
オーダーが出来るお店を紹介するイベントです
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2016.3月18日~20日
【場所】 静岡伊勢丹 富士山メッセ特設会場 静岡伊勢丹
●内容●
【春のオーダーフェア】
静岡伊勢丹がファッションや食品、車等の新春商品を一同に紹介する店外催事イベントです。
場所は富士山の裾野 新富士駅から徒歩10分 富士山メッセにて行います
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2016.3月29日~4月5日
【場所】 浦和伊勢丹 4階エレベーター脇イベントスペース 浦和伊勢丹
●内容●
【春休み企画のオーダーフェアとワークショップ】
靴と鞄のオーダー会と
春休みの記念に革製品の手作り体験が出来るワークショップを開催します
2016年3月1日火曜日
【かばん修理】彫金・ロウ付けによるさがり金具本体の修理 〜後編〜
<前回までのあらすじ>
納豆好きの大学生タケルは、ひょんなことから自らを納豆の精と名乗る少女、キンバリーさなえと出会い、六畳一間に同居することに。あれよあれよと言う間に謎の保険契約を締結され、月々の法外な額の保険料に頭を抱えながらも、タケルは夢を追い続ける。いつかオクラホマに農園を買い、見渡す限りの大豆畑(以下略)
というわけで、かばんの金具の修理をご依頼頂いたものの交換できそうなものが売ってないので作っちゃえばいいじゃんよというお話の後編です。
前回は金属を削り出して、研磨して穴を開けてこんな感じになったところです。
ここから「ロウ付け」と呼ばれる作業にはいります。金属同士をくっつけるための「溶接」の一種で、母材(今回は金具のことです)は溶かさず、母材よりも融点の低い金属(ロウ)を溶かして、それを接着剤代わりにして母材同士をくっつけるやり方です。より融点が低い軟ロウを使用するものに、おなじみ「はんだ付け」があります。
金属が熱で溶けるというのは、サムズアップしながら溶鉱炉に沈んでいくシュワルツネッガー氏をご想像頂ければおわかり頂けますね。観たことないですが。
こちらガスバーナー。800度から1,300度くらいの炎であなたの暮らしに役立ちます。
この薄い鉄の板、これが「ロウ」です。今回は融点が高いもの、低いものの二種類を使用しました。
何段階かに分けて母材をくっつけるので、同じロウを使うと、先に作業してせっかくくっついたところまで溶けて離れてしまいます。
作業に戻りますが、さがり金具を開けるスイッチのパーツとして、適当な太さの鉄の棒を用意しておきました。まずはこの二本を穴に通し、ロウ付けします。
こんな感じで「第三の手」で固定。ロウ付けする部分に溶剤を塗ったら、ガスバーナー先生のその熱き心の炎(物理)が腐った冷凍みかんたちの心の氷を溶かしていくのです。よくわかりませんね。
母材全体を熱し、ある程度高温になったらロウ部分を熱します。
※申し訳ありませんが、バーナーを使っているところは危険なので写真に収められませんでした。
ロウが溶けて上手くくっついたら、水で冷却します。高温なので表面の加工がこげつきます。いやな響きです。こげつき。薄めた硫酸で洗うと、先に付けた溶剤が洗浄でき、こげた部分もよりきれいになります。今日は硫酸を用意していないので、こげは後で磨いてきれいにします。
目から光線みたいな感じに見えますね。薙ぎ払え!
平たい鉄の板だったものが、溶けてこんな感じにくっついています。
冷えてしまえば、金属なのでそれなりの強度になります。
切り出したスイッチパーツもロウ付けします。
それを電動ルーターで研磨して、真鍮らしい光を取り戻します。
見てくれはプリミティヴですが、動作は問題なさそうで、とりあえず一安心です。
あとは、かばんに取り付けて完了です。
スイッチをスライドさせると、さがり金具が外せる!
かちっとはまる!
なんとか完成、納品できました。
また今回のようなことがあったとき、より美しく仕上げられるようにしたいです。
彫金技術を使ったボタンや金具など、ご用命があれば喜び勇んで挑戦させて頂きます。
是非ご相談ください。
では、本日はこれにて失礼します。
全国のタケル諸氏、明日からもがんばりましょう。
(石川)
納豆好きの大学生タケルは、ひょんなことから自らを納豆の精と名乗る少女、キンバリーさなえと出会い、六畳一間に同居することに。あれよあれよと言う間に謎の保険契約を締結され、月々の法外な額の保険料に頭を抱えながらも、タケルは夢を追い続ける。いつかオクラホマに農園を買い、見渡す限りの大豆畑(以下略)
というわけで、かばんの金具の修理をご依頼頂いたものの交換できそうなものが売ってないので作っちゃえばいいじゃんよというお話の後編です。
前回は金属を削り出して、研磨して穴を開けてこんな感じになったところです。
ここから「ロウ付け」と呼ばれる作業にはいります。金属同士をくっつけるための「溶接」の一種で、母材(今回は金具のことです)は溶かさず、母材よりも融点の低い金属(ロウ)を溶かして、それを接着剤代わりにして母材同士をくっつけるやり方です。より融点が低い軟ロウを使用するものに、おなじみ「はんだ付け」があります。
金属が熱で溶けるというのは、サムズアップしながら溶鉱炉に沈んでいくシュワルツネッガー氏をご想像頂ければおわかり頂けますね。観たことないですが。
こちらガスバーナー。800度から1,300度くらいの炎であなたの暮らしに役立ちます。
この薄い鉄の板、これが「ロウ」です。今回は融点が高いもの、低いものの二種類を使用しました。
何段階かに分けて母材をくっつけるので、同じロウを使うと、先に作業してせっかくくっついたところまで溶けて離れてしまいます。
作業に戻りますが、さがり金具を開けるスイッチのパーツとして、適当な太さの鉄の棒を用意しておきました。まずはこの二本を穴に通し、ロウ付けします。
こんな感じで「第三の手」で固定。ロウ付けする部分に溶剤を塗ったら、ガスバーナー先生のその熱き心の炎(物理)が腐った冷凍みかんたちの心の氷を溶かしていくのです。よくわかりませんね。
母材全体を熱し、ある程度高温になったらロウ部分を熱します。
※申し訳ありませんが、バーナーを使っているところは危険なので写真に収められませんでした。
ロウが溶けて上手くくっついたら、水で冷却します。高温なので表面の加工がこげつきます。いやな響きです。こげつき。薄めた硫酸で洗うと、先に付けた溶剤が洗浄でき、こげた部分もよりきれいになります。今日は硫酸を用意していないので、こげは後で磨いてきれいにします。
目から光線みたいな感じに見えますね。薙ぎ払え!
平たい鉄の板だったものが、溶けてこんな感じにくっついています。
冷えてしまえば、金属なのでそれなりの強度になります。
切り出したスイッチパーツもロウ付けします。
それを電動ルーターで研磨して、真鍮らしい光を取り戻します。
見てくれはプリミティヴですが、動作は問題なさそうで、とりあえず一安心です。
あとは、かばんに取り付けて完了です。
スイッチをスライドさせると、さがり金具が外せる!
かちっとはまる!
なんとか完成、納品できました。
また今回のようなことがあったとき、より美しく仕上げられるようにしたいです。
彫金技術を使ったボタンや金具など、ご用命があれば喜び勇んで挑戦させて頂きます。
是非ご相談ください。
では、本日はこれにて失礼します。
全国のタケル諸氏、明日からもがんばりましょう。
(石川)
2016年2月18日木曜日
2016年2月13日土曜日
【かばん修理】彫金・ロウ付けによるさがり金具本体の修理
かばんの金具の破損による、修理のご依頼をよく頂きます。
同じような金具を仕入れることができれば、比較的簡単に修理ができる場合が多いですが、純正品に代わるものを見つけるのが困難な場合もあります。
今回ご紹介するケースでも、ぴったりくる金具を仕入れることができませんでした。
お断りしてそのままお返ししようかとも思いましたが、素材がメッキ加工されていない真鍮(しんちゅう)であったこと、構造的にシンプルなものであったことなどから、「ロウ付け」で使えるように直せるかもしれない、と思い修理をやってみることにしました。
修理の依頼内容はこんな感じです。
「かばんのかぶせ(ふた)についている留め具が壊れてしまって、開閉が思うようにできない」
ふむふむ、どんな風に壊れているのでしょうか。使い込んだ品物との出会いです。不安もありますが、わくわくする瞬間でもあります。
写真ではすでに取り外してしまっていますが、かばん本体側にはこんなパーツ。
横長の穴に、かばんかぶせについた「さがり」と呼ばれる金具がカッチリはまるわけです。
下のブタさんの鼻の穴のような二連の穴から、カチリとはまった「さがり」を外すためのレバーがついていたと思われますが、影も形もありません。いやー、ぶっ壊れていますね! 金具が壊れるほどに使い込まれたならば、かばんもかばん職人も本望でしょう。
ふたを閉めることができても、ドライバーか千枚通しでも持ち歩かない限り開けることはできなくなっています。千枚通しなんか携行していたらお巡りさんに職務質問されたときに地味に困りますし、第一ディ○ニーランドに入ることもできません。どういう理由が考えられるでしょうか。千枚通しで○ック船長に闘いを挑むおつもりでしょうか? リーチの短さはハンデですか? 強気ですね。嫌いじゃないです。
話がやや外れてしまいましたが、作業内容としては、その「さがり外しのためのレバー」を作ってしまおう、ということになります。
「さがり」部分です。
「レバー」に代わるパーツを、同じ真鍮の板からのこぎりで切り出します。
多少コツは必要ですが、ミシンを踏んだり包丁を研いだりする技術に比べれば簡単な部類に入る気がします。
うまく使えば、オリジナルの美錠や、金具アクセサリーなんかも切り出すことができます。
ある程度表面をきれいに磨いて、穴を開けるアタリをつけたら、みんな大好きドリルの時間です。
穴がふたつ開きました。
むむむ……微妙にズレている……。
といったところで、なんと次回に続きます。
こんな調子で、果たしてさがりレバーは本当に完成するのでしょうか?
前後編にするほど内容のあるコンテンツなのでしょうか?
うっかり前後編にしてしまったところで、次回いつ更新されるのでしょうか?
謎が謎を呼ぶ、次回の二天一流総本舗【かばん修理後編 〜うなれガスバーナー! 苦闘ロウ付け編〜】お楽しみに。
※今回、彫金作業、ロウ付け作業にあたり、エスペランサ靴学院様の設備を使わせて頂きました。この場をお借りし、お礼を申し上げます。
(石川)
同じような金具を仕入れることができれば、比較的簡単に修理ができる場合が多いですが、純正品に代わるものを見つけるのが困難な場合もあります。
今回ご紹介するケースでも、ぴったりくる金具を仕入れることができませんでした。
お断りしてそのままお返ししようかとも思いましたが、素材がメッキ加工されていない真鍮(しんちゅう)であったこと、構造的にシンプルなものであったことなどから、「ロウ付け」で使えるように直せるかもしれない、と思い修理をやってみることにしました。
修理の依頼内容はこんな感じです。
「かばんのかぶせ(ふた)についている留め具が壊れてしまって、開閉が思うようにできない」
ふむふむ、どんな風に壊れているのでしょうか。使い込んだ品物との出会いです。不安もありますが、わくわくする瞬間でもあります。
写真ではすでに取り外してしまっていますが、かばん本体側にはこんなパーツ。
横長の穴に、かばんかぶせについた「さがり」と呼ばれる金具がカッチリはまるわけです。
下のブタさんの鼻の穴のような二連の穴から、カチリとはまった「さがり」を外すためのレバーがついていたと思われますが、影も形もありません。いやー、ぶっ壊れていますね! 金具が壊れるほどに使い込まれたならば、かばんもかばん職人も本望でしょう。
ふたを閉めることができても、ドライバーか千枚通しでも持ち歩かない限り開けることはできなくなっています。千枚通しなんか携行していたらお巡りさんに職務質問されたときに地味に困りますし、第一ディ○ニーランドに入ることもできません。どういう理由が考えられるでしょうか。千枚通しで○ック船長に闘いを挑むおつもりでしょうか? リーチの短さはハンデですか? 強気ですね。嫌いじゃないです。
話がやや外れてしまいましたが、作業内容としては、その「さがり外しのためのレバー」を作ってしまおう、ということになります。
「さがり」部分です。
「レバー」に代わるパーツを、同じ真鍮の板からのこぎりで切り出します。
多少コツは必要ですが、ミシンを踏んだり包丁を研いだりする技術に比べれば簡単な部類に入る気がします。
うまく使えば、オリジナルの美錠や、金具アクセサリーなんかも切り出すことができます。
ある程度表面をきれいに磨いて、穴を開けるアタリをつけたら、みんな大好きドリルの時間です。
穴がふたつ開きました。
むむむ……微妙にズレている……。
といったところで、なんと次回に続きます。
こんな調子で、果たしてさがりレバーは本当に完成するのでしょうか?
前後編にするほど内容のあるコンテンツなのでしょうか?
うっかり前後編にしてしまったところで、次回いつ更新されるのでしょうか?
謎が謎を呼ぶ、次回の二天一流総本舗【かばん修理後編 〜うなれガスバーナー! 苦闘ロウ付け編〜】お楽しみに。
※今回、彫金作業、ロウ付け作業にあたり、エスペランサ靴学院様の設備を使わせて頂きました。この場をお借りし、お礼を申し上げます。
(石川)
2016年2月3日水曜日
2月百貨店催事情報
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2016.2月17日~22日
【場所】 静岡伊勢丹 1階 エスカレーター脇イベントスペース 静岡伊勢丹
●内容●
【春のメイド・トウ・オーダー】
静岡伊勢丹が新春商品の紹介で私らしさの
オーダーが出来るお店を紹介するイベントです
ご来店いただいたお客様には特別なプレゼントも用意してます
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2016.2月23日~29日
【場所】 新潟三越 2階 エスカレーター上がってすぐイベントスペース 新潟三越
●内容●
【春のオーダーフェア】
新潟三越が新春商品の紹介で私らしさの
オーダーが出来るお店を紹介するイベントです
また、同時開催7階催事会場で大北海道物産展も開催しますよ〜
2016.2月17日~22日
【場所】 静岡伊勢丹 1階 エスカレーター脇イベントスペース 静岡伊勢丹
●内容●
【春のメイド・トウ・オーダー】
静岡伊勢丹が新春商品の紹介で私らしさの
オーダーが出来るお店を紹介するイベントです
ご来店いただいたお客様には特別なプレゼントも用意してます
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2016.2月23日~29日
【場所】 新潟三越 2階 エスカレーター上がってすぐイベントスペース 新潟三越
●内容●
【春のオーダーフェア】
新潟三越が新春商品の紹介で私らしさの
オーダーが出来るお店を紹介するイベントです
また、同時開催7階催事会場で大北海道物産展も開催しますよ〜
2016年1月8日金曜日
肉を切らせて、骨を断つ!
こんにちは。
(長谷川)
最近天気がよいので、朝起きると寝坊したのではないかと一瞬焦ってしまいます。
風邪も徐々に治り始め、より一層新年が新年らしくなってきました。
さて、工房ブログということで、鞄等を組み立てる際に行っているちょいワザをご紹介いたします。
よく、革と革を張り合わせていながら断面が整っているものが見られますが、あれらは作り手の絶え間ない努力の結晶と私は思っています。
革を裁断して、その革と革を張り合わせて、断面(コバと呼ばれています。)を磨き、艶やかに仕上げるのですが、製品の特色やイメージによって仕上げは様々です。
少しラフなクラフト感を出してみたり、綺麗に品のある仕上がりを意識したり。
特に綺麗なパーツを必要とする場合はもう一手間加えることが多いです。
こんな風に。
こちらは張り合わせた革を綺麗に切り揃えているところなのですが、なかなかに緊張します。
2枚分の厚みになるに加え、書いた線の内側を狙って切り落としています。この作業は楽しくもあり、苦しくもあります。
私の場合ですが、少しの自信と、精一杯の勇気のもとに成り立っています(笑)
この作業をするにあたり、初期の裁断を行った後に、革漉き(必要な箇所を薄くする作業)をするのですが、初期の段階で雑に切ってしまうと革漉きに影響が出てきます。なので荒断ちといえどしっかり切ります。
その工程を経た後に糊を塗って張り合わせるのですが、糊もなるべく厚みが出ないように薄く塗り張り合わせ、貼るときの力のかけ方にも注意します。
無事に切り落とすことができました。
切り落とされた部分はどうもウルトラマンのあれを連想してしまいます。(笑)
下準備に次ぐ下準備を経て綺麗なものに仕上がる為、最後は失敗が許されず本当に緊張しますが、上手くいくときの達成感は凄まじいです。
ちなみにこれは鞄の持ち手の付け根部分です。
綺麗に断面が揃っているので、その後のコバ磨きも相当にやりやすいのです。
又、使用する革によっても特性があり、思っているようにはいかない場合もあるのですが、そういうところが楽しく、革という素材に魅力を感じる瞬間でもあります。
(長谷川)
2016年1月1日金曜日
あけましておめでとうございます
新年あけましておめでとうございます
本年、中山工房は1月4日11時〜オープンします
本年も宜しくお願いします。
今年も、楽しいイベントを盛りだくさん考えております。
もし、そんな案内を欲しいお客様はお手数ですが
下記のメールに連絡先をお送りください。
ご案内をお送りいたします。
【宛先】info@2te1ryu.com
【必要事項】●お名前 ●ご住所 ●連絡先等
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